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野菜の王様ブロッコリーの食べ方研究

ブロッコリーはどのようにして食べてますか?

茹でてつけ合わせにしたり、マヨネーズで和えてサラダの具材にしますよね。

もちろん、それもOKです。


でも「ちょっと待って! それではもったいないですよ」というお話です。


2026年より、ブロッコリーは指定野菜(農林水産省が安定した供給が必要と認めた野菜)に加えられることが決まっています。半世紀ぶりに加えられ、これまでの14品目から15品目に。それだけブロッコリーが私たちの生活に浸透し、健康を支えてくれる野菜として認められたということです。

緑黄色野菜の中でも栄養的にバツグンに優秀なのはわかっていたし、クセがなくて食べやすいのでわが家も食卓に登場する率が高いのですが、食べ方が結構ワンパターンでした。


なぜ茹でるともったいないのか?

豊富に含まれる水溶性のビタミン成分が茹で汁に溶けて捨てられるからです。

ワンパターンを少し反省して違う食べ方を試みてみると、栄養効果だけでなく、バリエーションが一気に増えました。


■シニアに嬉しい豊富な栄養素

ビタミンC(レモンの2倍)、ビタミンE(ニンジンの6倍)、ビタミンA、ビタミンB、ビタミンK、たんぱく質、カルシウム、鉄、カリウム、亜鉛、リン、食物繊維、※スルフォラファン(後述)


■なぜ体に良いのか?を簡単に…

①抗酸化作用

金属が酸素に触れて錆びるように、人間の体も外的な要因や食事、加齢などによって発生する活性酸素が体に悪影響を及ぼします。緑黄色野菜に豊富に含まれるβカロテン、ビタミンC、Eやミネラルに加え、ブロッコリーに多く含まれる栄養成分であるスルフォラファンはこういった活性酸素を除去してくれる効果があります。またスルフォラファンは抗酸化力が3日間持続するので、体内の有害物質除去に長く効果が期待できると言われています。

②解毒作用

肝臓の解毒酵素を活性化してくれます。主に肝臓で処理するアルコールや食品添加物、鉛、水銀、カドミウムなどを解毒、排出する働きを助けてくれます。

③腸活

不溶性食物繊維が100g中4.8gあり、腸を活性化することで便通改善、糖尿病予防、新陳代謝を整える効果があります。

④抗ガン作用

①②③の効果により、アメリカの国立研究所の報告では、週1~2回食べることで約30%も死亡リスクが減少できることがわかっているそうです。

とりわけスルフォラファンは、大腸ガン、肝臓ガン、前立腺ガン、乳ガン、肺ガンなどのガン細胞を壊したり、有害物質を解毒排出していく力をサポートする効果が高いとのこと。

ブロッコリーに限らず、キャベツ、カリフラワー、菜の花、青梗菜などのアブラナ科の野菜にもスルフォラファンは含まれています。

その他の効用としては、認知機能の改善、メンタルの安定、ピロリ菌の除去など。

また、特筆すべきは、100g当たり5.4gと野菜なのにトップクラスに入るほどたんぱく質も豊富だということ。

努めて摂り入れたい野菜ですね。


まずは効果的でシンプル、しかも美味しい食べ方をご紹介しましょう。





■ざく切りに細かく刻んで蒸し焼きに

丸ごと水の中でふり洗いし、ある程度小房に分けてから、さらに細かく刻みます。芯の部分も捨てないで硬い部分は皮をむき、細かく刻みます。ブロッコリーに多く含まれるスルフォラファンは細かくざく切りにして細胞を傷つけることでミラシナーゼという酵素に分解されて効果を発揮するからです。

コツは、切ってから5~20分程度鍋やフライパンに入れて放置しておくこと。スルフォラファンが分解されるには少しの時間が必要です。

その後小さじ1~2程度のオリーブ油やごま油等のオイルと塩コショウや昆布茶などと一緒に混ぜ、水大さじ1~2を加えて蓋をして5~10分蒸し焼きに。途中、数回混ぜて好みの柔らかさになったら火を止める。最後に塩昆布やいりごま、しらすなどを混ぜてもよい。

料理の付け合わせ、お浸し、和え物、ご飯に混ぜたりと、さまざまなバリエーションで美味しく食べられます。

もちろんレンチンでもOKですが、個人的にはフライパンで蒸し焼きにした方が好きです。


■スープでコトコト煮る

ブロッコリーの栄養素が溶けているので、スープごと余すところなくいただけます。


■オープンオムレツ&とろとろチーズ仕上げ

ざく切りブロッコリーをオイル、塩コショウで混ぜ、焼きつけた後、最後に溶き卵(2個)を流し入れ、オープンオムレツに。

少し香ばしく焼きつけたブロッコリーの火を止める直前にピザ用のチーズをふりかけ、蓋をして余熱で温める(写真はキノコとパプリカも一緒に炒めた一皿)。


■生で食べる

実は、スルフォラファンは熱処理で効果が減ることもわかっています。

効果を最大限に取り入れたいのであれば、生で食べるか、ブロッコリースプラウトで食べましょう。

海外ではブロッコリーを普通に生で食べるそうなので、試しにチャレンジしてみました。

薄くスライスして、オイルコーティングした後15分放置し、塩コショウとポン酢をかけて。好みによると思いますが、これはこれで少しの苦みと歯ごたえがあり、結構いけます。サラダの具材の1つとして充分加えられますよ。


ここ数か月のブロッコリー研究。わが家は比較的柔らかく茹でるのが好みでしたが、ポリポリする食感も楽しく、ワンパターンの食べ方から見事に脱却したのでした。


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